2008年6月28日土曜日

広告とビジネスモデルについて考える(序)

有名な話だが、AIDMA(※1)という消費行動のひとつのモデルが有る。

"Attention(注意)→ Interest(関心)→ Desire(欲求)→ Memory(記憶)→ Action(行動)"

このように、消費までには結構長い道のりを通ると言われている。それがインターネットの時代にはAISAS(※2)というモデルに変わっているというのが定説だ。

"Attention(注意)、Interest(興味、関心)のあとに、Search(検索)→Action(購入)→Share(共有)"

ただ、それは単にインターネットの普及で全てがそうなるわけではない。しかもAIDMAの仮説モデルにしても、それは、大衆品ではなく、どちらかというと贅沢品の部類に入る商品に適用できると思う。

例えば、シャンプーとかは、CMなどみてAttentionからActionまで一気にすっ飛ばすことが有るだろう。そのため、CMの意味はかなり大きい。TSUBAKIを初めとして、シャンプー業界はいつも熾烈な戦いをしている。

この話題を持ってきたのは、Marezineに広告費の記事があがっていたからだ。

米国での2007年の広告費のトップはP&Gだった。その額、52億ドルというから、驚きだ。また広告費1ドルあたりの売上げではP&Gは6.1ドル。つまり16.4%は広告費なのだ。同じパーソナルケア分野のトップであUnileverで8.2ドル。(広告費/売上は12.2%)

自動車メーカーではToyota Motorの45.5ドル、テクノロジー分野ではIBMの65.3ドルがトップとなっている。

こうみても、売上対広告費率の差は歴然だ。シャンプー、洗剤をはじめとする生活必需品を売るP&G,Unileverと、車やパソコン(の中身)を打っているToyota,IBMでは、広告費率が10倍も違うのだ。その理由は、AIDMAという消費行動のスピード(価格と行っても良い)にあると思う。

生活必需品の場合、Attention→Actionが直結と行っても良い。しかし車やパソコンはそうはいかない。ある程度のお金を払う訳だし、使う期間もシャンプーと比べて長い。そうした時にAIDMA,AISASという概念が特に重要になってくる。そしてそうしたブランドの場合、「広告」というAttentionに力点を置くのではなく、DesireやMemoryなどにバランスよく力を押さえることで、収益の最大化を目指している。

(いや、ちょっと論理がしっかりしていないな。もう少し自分の中で整理します。。。)


また、P&Gのブランド力は大変大きいが、それを支えているのは莫大な広告費なのである。しかし、ToyotaやIBMのブランド力がないかというとそうではない。

ブランド力というのは、定義が難しいが、ウェブの世界では、特にブランドというものの存在が、おざなりになっているように思うが、今後必ず重要な視点になることは間違えない。

ソース:Ad Ageが2007年米企業100社の広告費を発表、P&Gがついに50億ドル越え

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