2008年6月19日木曜日

二元論は共存論。



グランドデザイン&カンパニーの小川社長、MODIPHIの小川社長による講演会に行ってきた。

グランドデザイン&カンパニーは、モバイルに特化した企業。ではなく、マーケティング視線で、モバイルの価値を活かしてマーケティングを行う企業である。と確認する様に、繰り返し述べていた。

つまり、モバイルにこだわりはするけれど、それは手段の1つであると言うことを忘れないという、ビジネスをやる上での前提をスタンスとしておっしゃっていたのだと思う。

「公式サイトvs勝手サイト」という構図はあるが、いい意味で共存して行くだろうとおっしゃっていた時に、ふと思ったのだが、「公式サイトvs勝手サイト」のみならず、「PC vs Mobile」などと、二元論で、どっちが勝つ?のような議論は多くされている。その理由も明快でスタンスが明快になることで議論が深まる。しかし現実は極にある二元論でガチンコ勝負なんてことはすくない。二元論は「共存論」であるのだと思う。

明日の広告で、佐藤氏も書いていたが、ウェブの世界の台頭を恐れている旧来メディアの方は多いが、これは、排除関係ではなく、補完関係にあると述べていた。


また「いつでもどこでも」使えるデバイスであることは視点を変えると「いまここ」というキーワードに還元できると言う。1年以上僕がインターンしているGPSを使ったサービスを提供している企業のキーワードと一緒で、理解には時間がかからなかった。

そう。改めて「いまここ」ということを考えてみると、それは、偶然性の塊であり、イベント的なものであるとも言えるかもしれな。イベントとモバイルはうまく共振しうる組み合わせであると思う。ただ、偶然性というのはデザインできるのか。

「いまここ」というのは、ひとつひとつのニーズとしては小さいものであろう。だからこそ、モバイルでは専門に特化した無名サイトが多くの収益を挙げているのかもしれない。

だれでもアクセスし得るウェブの世界。そしてそれをどこでもアクセス可能にしたモバイル。可能性と、操作可能な領域は、これ以上ないほど広がっているが、その中で生き残り、勝つ術は、「特化」なのかもしれないということを、あらためて感じた講演だった。

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